備えと将来

ベビーシッター控除はまだ決定前|今使える割引券(1枚2,300円)と家事支援の国家資格を先に確認

公開:2026-10-31 / 原稿確認:2026年10月31日 / 運営:AI Mediaz

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この記事の結論

  • ベビーシッター費用の税控除は、2026年10月31日時点では「要望段階」です。 こども家庭庁・厚生労働省・経済産業省が令和9年度税制改正で要望していますが、法律では決まっていません。
  • いま使える支援は「企業主導型ベビーシッター割引券」です。 1枚2,300円で、子ども1人につき1回2枚まで。使えるかどうかは勤務先が導入しているかで決まります。
  • 家事支援の国家資格は「2027年秋に第1回試験を目指す」と閣議決定済みですが、受験資格や試験内容はまだ公表されていません。
控除はまだ「要望段階」。いま使えるのは割引券
控除はまだ「要望段階」。いま使えるのは割引券。図を選ぶと拡大できます。

ベビーシッター 控除はいつから?2026年10月時点の答え

「ベビーシッター代が控除される」という話を見かけても、いつから・いくら差し引けるかは、まだ誰にも分かりません。 2026年夏に出されたのは、各省庁から財務省への「こういう税制を作ってほしい」という要望です。要望書の減収見込額の欄は「精査中」のままで、控除の方式も上限額も書かれていません。

税制が決まる一般的な流れは、次のとおりです。

  1. 各省庁が税制改正の要望を出す(2026年8月に提出済み)
  2. 年末に与党の税制改正大綱がまとまる(ここで採否と大枠が決まる)
  3. 翌年の国会で税法の改正が成立する
  4. 法律に書かれた年分から適用される

いまは1の段階です。年末の大綱に入らなければ、来年度の制度にはなりません。なお、2026年9月15日に閣議決定された「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱」は消費税と支援金の大綱で、ベビーシッター・家事支援の税制には触れていません。報道によると、控除の方式は「所得控除」か「税額控除」かを検討中で、所得制限を設けるかも決まっていないとされています。

ベビーシッターの税控除は「要望」と「決定」のどちら?

ここが一番混同しやすいところです。一次情報で確認できた事実を、段階ごとに分けました。

項目 段階 確認できた中身
ベビーシッター・家事支援の費用の税制措置 要望(未決定) 令和9年度税制改正要望として、こども家庭庁・厚生労働省・経済産業省がそれぞれ提出。税目は所得税。対象は家事支援サービスやベビーシッターを含む認可外保育施設の利用費用
控除の方式・上限・所得制限 未定 要望書に記載なし。報道では所得控除か税額控除かを検討中
過去の同じ趣旨の要望 実現していない 平成28〜令和2年度に厚労省・内閣府が税額控除の創設を要望、令和8年度はこども家庭庁が単独で要望。いずれも制度化されず、今回あらためて要望
家事支援の国家資格(技能検定)の創設 閣議決定(方針) 日本成長戦略(2026年7月21日閣議決定)に、複数等級の国家資格を創設し、2027年秋を目途に第1回試験の実施を目指すと記載
国家資格の試験内容・受験資格 準備中 職務分析・検定試験の作成・試行試験などの準備を経て決まる段階
企業主導型ベビーシッター割引券 実施中 令和8年度事業として実施。1枚2,300円
国・自治体のベビーシッター利用料助成の非課税 実施中(法律で決定) 令和3年分以後、国や地方公共団体が行うベビーシッター利用料などの助成は所得税・住民税が非課税

政府の方針では、税制の支援は国家資格の創設による品質・信頼性の向上と組み合わせて検討するとされています。そのため、仮に控除ができても「どのシッター・家事代行でも対象」になるとは限りません。 報道では、ベビーシッターは保育士・看護師などの有資格者、家事支援は新しい国家資格の保有者によるサービスを中心に対象とする案が出ています。

今の確定申告でベビーシッター代は差し引ける?

現行の所得税には、ベビーシッター代そのものを所得から差し引く専用の控除はありません。各省庁が「新たな措置」を要望しているのは、そのためです。

一方で、自治体などから受けた助成には税金がかからない仕組みがあります。国税庁の説明では、令和3年度の税制改正で、国や地方公共団体が行うベビーシッター利用料・認可外保育施設の利用料・一時預かりや病児保育の利用料の助成が、所得税と個人住民税の非課税になりました。保育と一体で行われる家事支援の助成も含まれます。

医療費控除や生命保険料控除など、いま使える控除の全体像は「家計に関係する所得控除」で整理しています。年末調整で手取りがどう動くかは「年末調整で12月の手取りが増える・減る理由」をご覧ください。

勤務先経由の割引券(次の節)が非課税の対象になるかは、国税庁のページや事業の実施要綱に明記がありません。気になる方は、勤務先の担当者か税務署に確認してください。

ベビーシッター割引券はいくら使える?

控除がない今、金額が大きいのはこども家庭庁の「企業主導型ベビーシッター利用者支援事業」の割引券です。運営は公益社団法人全国保育サービス協会(ACSA)です。令和8年度の実施要綱で確認した内容は次のとおりです。

項目 通常分 多胎児分
割引額 1枚2,300円 双子など9,000円、三つ子以上18,000円(1日1家庭1枚)
1回の上限 子ども1人につき1日1回、2枚まで(最大4,600円) 1枚
1家庭の上限 月24枚(55,200円分)、年280枚まで 原則年度内2枚(特別な事情があれば4枚)
対象の子ども 乳幼児〜小学3年生(障害がある場合など一定の要件で小学6年生まで) 義務教育就学前
使える人 割引券を導入した企業(承認事業主)に雇われている人 同左
企業の発券手数料 1枚70円(従業員1,000人未満)/180円(それ以外) 2人分270円/720円など

割引の対象外になるのは、会費、交通費、キャンセル料、保険料など、サービスに付随する料金です。また、利用料を2,300円で割った枚数までしか使えません。たとえば利用料が3,000円なら、使えるのは1枚だけです。

計算例:時給2,500円のシッターを3時間(7,500円)頼み、子ども1人で2枚使うと、割引は4,600円で、残りは2,900円です。これに交通費などが別にかかります。

「職場への復帰」のために使う場合の枠(1回1枚・年度内4枚まで、義務教育就学前の子が対象)もあります。

割引券を使うまでの手順は?

割引券は個人では申し込めません。 流れは次のとおりです。

  1. 勤務先が導入しているか確認する:人事・総務に「企業主導型ベビーシッター割引券はありますか」と聞きます。導入していなければ、制度の案内(ACSA割引券ポータル)を伝えて検討をお願いする方法もあります。
  2. 企業が協会の承認を受け、割引券を申し込む:申請と発券手数料の支払いは企業の担当者が行います。
  3. 従業員に割引券が配られる:協会が発券し、企業が従業員に配布します。
  4. 取扱事業者のシッターを予約する:割引券が使えるのは協会の「取扱事業者一覧」に載っている事業者だけです。令和8年度の一覧には66社が載っています(2026年10月31日確認)。
  5. 利用日に割引券を入力・提出する:事業者の利用料から割り引かれます。

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家事支援の国家資格はいつ始まる?受験資格は?

関連語でよく検索される「家事支援 国家資格」について、確認できたのは次の点です。

  • 新しい国家資格(技能検定):日本成長戦略で、家事支援サービスの複数等級の国家資格(技能検定)の創設に向けて準備を進め、2027年春を目途に受講を始められるよう民間事業者の講習プログラムの開発を促し、2027年秋を目途に第1回試験の実施を目指すとされています(方針であり、法令で決まった日程ではありません)。
  • 受験資格・試験内容・名称:2026年10月31日時点では公表されていません。業界と連携した職務分析、検定試験の作成、試行試験を経て決まる段階です。「〇年の実務経験が必要」といった情報を見かけても、公式発表が出るまでは確定ではありません。
  • 今ある検定「家政士団体検定」:公益社団法人日本看護家政紹介事業協会が実施する検定で、令和7年3月に厚生労働大臣の認定を受けた「団体等検定」です。単一等級で、実技(衣・食・住の3課題など)が中心です。国家資格ではなく、国が行う技能検定とは別の仕組みです。政府は2026年度中、この検定を含む既存制度の周知を進めるとしていますが、新しい国家資格との関係はまだ示されていません。

利用する側にとっての意味は、「将来の控除の対象が、資格を持つ人のサービスに絞られる可能性がある」という点です。いま家事代行を頼んでいる方は、控除の話が具体的になったときに「依頼先のスタッフが対象になるか」を確認できるよう、利用明細や領収書を残しておくと安心です。

働く側(受験したい側)は、受験資格が公表されるまで、厚生労働省や実施団体の発表を確認してください。受講費の一部が戻る教育訓練給付という制度もあるので、講習を受ける前に、その講座が給付の対象かどうかを確認しておきましょう。

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控除が決まる前に、家計でやっておくことは?

控除を当てにして利用を増やすより、今使える支援を先に使い、記録を残しておくのが現実的です。

  • [ ] 勤務先に企業主導型ベビーシッター割引券の導入があるか聞いた
  • [ ] 住んでいる自治体にベビーシッター利用料の助成があるか調べた
  • [ ] 利用予定の事業者が割引券の取扱事業者一覧に載っているか確認した
  • [ ] 入会金・交通費・キャンセル料など、割引の対象外になる費用を見積もりに入れた
  • [ ] 毎月のシッター代・家事代行代を、領収書つきで記録している
  • [ ] 年末の税制改正大綱で、対象者・上限・開始年が決まったか確認する予定を入れた

シッター代のように月によって増減する支出は、年間の予算に入れておくと慌てません。やり方は「年払いを月割りして年間予算へ」で紹介しています。税や支援制度を中立の立場で相談したい場合は「中立・公的なお金の相談窓口」も参考にしてください。

シロクのひとこと 「控除はまだ決まってないよ。まずは勤務先に割引券があるか聞いてみよう。」

よくある質問

ベビーシッター代は2026年分の確定申告で控除できますか?

できません。2026年10月31日時点で、ベビーシッター代を差し引く控除は法律で決まっていません。令和9年度の税制改正で要望されている段階です。

ベビーシッター控除はいくら差し引ける予定ですか?

決まっていません。要望書に金額の記載はなく、所得控除か税額控除か、所得制限を設けるかも検討中と報じられています。具体的な数字を見かけても、年末の税制改正大綱と法改正を確認してください。

ベビーシッター割引券は自分で申し込めますか?

個人では申し込めません。割引券を導入した企業に雇われている人が対象で、申請と手数料の支払いは企業が行います。まず勤務先の人事・総務に確認してください。

割引券はいくらまで使えますか?

令和8年度は1枚2,300円で、子ども1人につき1回2枚(4,600円)まで、1家庭で月24枚・年280枚までです。交通費や会費などは割引の対象外です。

家事支援の国家資格の受験資格は決まっていますか?

決まっていません。2027年秋を目途に第1回試験を目指す方針は閣議決定されていますが、受験資格・等級の数・試験内容はこれから準備・議論される段階です。

自治体のベビーシッター助成を受けたら税金はかかりますか?

国や地方公共団体が行うベビーシッター利用料の助成は、令和3年分以後、所得税と個人住民税が非課税です。自分の受けている助成が対象か迷う場合は、自治体か税務署に確認してください。

※この記事は2026年10月31日時点の公表資料をもとにした一般的な情報です。税金の扱いは家庭の状況で変わります。具体的な判断は税務署・税理士などの専門家にご確認ください。

参考資料

公開時の確認日:2026年10月31日。資料の公開日・対象時点は各リンク先をご確認ください。

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